天井のシミ!原因は?放っておくとどうなるの?リスクから対処方法まで解説!

何気なく天井を見上げた際に、天井に原因不明のシミが出来ていて「あれっ?」と疑問に思った経験はないでしょうか?雨漏りや上階からの水漏れなどが主な原因であることが多いですが、実際のところシミの原因は雨漏りだけではなく様々な原因があるんです。シミができた場合、その原因が何かによって対処方法もそれぞれ変わってきます。そこで今回のお役立ちコラムでは、天井にシミができる原因と、放ってしまう事でどういった事につながってしまうのか?その対処方法について役立つ情報をお伝えしたいと思います。

 

天井のシミの原因は?

まず天井のシミの主な原因は、次の6つが考えられます。
何故シミが発生しているか?』ここを明確にする事で緊急性と、その後の対応の流れが変わってくるので、シミが見つかったらまずは以下の項目をチェックしてみましょう。

1.雨漏り

2.化粧合板(ラミネート天井の接着剤)

3.動物の排泄物

4.屋根裏の結露

5.上の階の給水管、排水管の水漏れ

6.エアコンからの水漏れ

 

ではそれぞれ解説していきます。

1.雨漏りが原因の場合

 

まず屋根や外壁などが破損していると雨が降った際に、そこから雨水が侵入してしまいます。

雨の降った日に天井から水が垂れるような音がしたり、天井のクロスにシミが広がったりしていれば、雨漏りが原因である可能性が高く、雨が止んだ後もシミとなり残ってしまいます。

2.化粧合板(ラミネート天井)の接着剤の劣化による場合

木目などのプリント合板を接着剤を用い、貼り付けた天井用の板を、化粧合板(ラミネート天井)といいます。無垢材(丸太から切り出された材料)よりもコストが抑えられるので、製材された木材の代わりとして一般的には、和室の天井に多く使用されています。

この化粧合板(ラミネート天井)の接着剤が経年劣化してくると、プリント面が浮かび上がってきて、やがて直線状にシミが発生します。しかし、直線状のシミだからといって雨漏りではないとは一概に言えないので、業者さんに依頼し天井のシミの原因を調べてもらうことが必要になります。

3.害獣の排泄物

屋根裏や天井裏の方から動物の足音がしたり、あるいは異臭がするといった場合には屋根裏や天井裏の隙間から侵入した害獣(ネズミやコウモリ、イタチ、ハクビシン等)が原因となっているかもしれません。屋根裏や天井裏といった場所は、温かく保たれ、侵入したこれらの害獣にとっては最適の住処となります。いつの間にか住み着いてしまった害獣の排泄物がシミになることがあるので、こういった症状があった場合には侵入した形跡がないか一度確認しましょう。

害獣の排泄物は天井のシミのみの問題だけにとどまらず、衛生的にも好ましくなく、感染症のリスクも伴いますので、早期に業者に依頼し、害獣の駆除をしましょう。また、害獣駆除後には、害獣に再び侵入されないように、原因となった侵入口を塞ぐことも重要です。

4.屋根裏の結露

天井のシミの原因は、他にも屋根裏の結露といったケースもあります。結露は、室内の空気中に含まれる水蒸気が、冷たい外気によって冷やされることで水となりガラス等に付着する現象の事です。これは天井に対しても同様で、特に室内と外気に温度差が出やすい冬場だった場合、結露によって天井や壁にシミが起きやすいです。

また屋根裏に配管があると、そこで生じた結露が天井に付着しシミが発生してしまうこともあります。屋根裏の断熱や換気が十分に出来ていない場合も結露の原因になりやすいです。

5.上の階の給水管、排水管の水漏れ

アパートやマンションなどの集合住宅の場合は、上階の給水管や排水管のトラブルが元で水漏れが起こっていると、下の階の天井にも水がかかり、やがてシミや水漏れが起きてしまいます。このように上階からの水濡れが疑われる場合は、大家さんに相談し上階の状態を確認させてもらうと良いでしょう。

6.エアコンからの水漏れ

エアコン自体からの水漏れやドレイン管に不備があって水濡れが起きてしまうケースもあります。雨が降っていないにも関わらず水漏れをしてしまっている場合は、エアコンが原因かもしれません。放置して天井が濡れている状態が続くと、やはりシミになってしまいます。

特にエアコンをつける時期だけシミが発生している場合は、本体や接続しているパイプの不良をまずは疑いましょう。

ここまで天井のシミの原因について見ていきましたが、必ずしも雨漏りだけが原因ではないことがわかりますね。

では次に天井のシミを放置してしまう事で起こりえる様々な被害について解説していきます。

天井のシミを放置してしまうと…

天井のシミの原因は様々で範囲が小さく目立たないうちは、気にならない方も多いかもしれません。しかし、天井のシミを放置してしまう事でさらに深刻な被害につながる恐れがあります。とくに雨漏りが原因でシミができてしまった場合は、放置してしまう事で次のような状況になりかねません。

カビの繁殖

まず天井のシミを放置していると、シミがますます広がってしまうだけではなく、カビが繁殖し、部屋全体がカビ臭くなってしまいます。カビは、高温多湿の環境を好む性質上、シミの広がりが増えるほど繁殖していきます。見た目や悪臭だけでも十分不快ですが、カビによって健康にも被害(アレルギー・感染症・喘息・カビ毒など)が及ぶので、かなり深刻的であることがわかります。カビの胞子は目に見えません。気が付かないうちに健康を害してしまうことがあるので注意が必要です。

シロアリの繁殖

シロアリは、湿気がある木材が大好物です。

雨漏りや結露を放置された湿った木造住宅の木材は、まさにシロアリの恰好の餌食です。

長期間放置してしまうと、天井だけに留まらず、やがて壁内・柱・床下の木材までも腐食していき、白蟻が繁殖してしまうリスクが高まってしまいます。

 建物へのダメージ

雨漏りが続いた状態が続くと、天井や壁内・柱・床下の木材が腐食していきます。さらに、白蟻による被害が広がると、木造住宅の場合は、耐震性が大きく損なわれ、大きな地震が起きた時に倒壊してしまう危険も高まります。

家電の故障や漏電

天井や外壁から雨水が侵入したのちに、電気の配線やブレーカーといった電気周りに達することで停電が起こったり、最悪の場合、漏電や感電、火災などの大きな事故につながりかねません。

ここまで天井のシミの原因と放ってしまう事によって起こり得るリスクを見てきました。では実際シミを発見したら、どう対処するべきなのか?について見ていきましょう。

天井にシミができた場合の対処方法について

天井にシミを見つけた場合、その原因を突き止め、正しい対処をすることは、素人の方には難しいので、信頼できるプロの業者さんに、天井裏・屋根裏を目視調査してもらいましょう。それでも天井のシミの原因が特定できない場合や雨漏りがあるのかどうかの判断ができなかった場合は、
・「散水検査」
・「紫外線投射発光調査」
といった方法で、さらにシミの原因や雨漏りをしている場所を調査していきます。

「散水検査」とは、外壁や屋根に高圧洗浄機を使い、さまざまな天候を想定し水量や、方向などを調整しながら水を吹きかけることで、雨漏りの場所を特定してくれる検査方法です。この時使用する水道代は依頼者負担になるという事も抑えておきたいポイントです。

次に「紫外線投射発光調査」ですが、紫外線に反応する専用の調査液を撒き、建物の中から光を当て、雨漏りの場所を特定する方法です。

いずれの調査も費用は掛かりますが、天井のシミの原因を特定し、確実に治すために重要な調査です。結局のところ原因を早期に発見し、それに対し適切な補修をすることが、修理費用を抑えることにつながります。

残ってしまった天井のシミの補修方法について

ではシミの原因が特定し解決した後に、シミ跡が残ってしまった場合のおすすめの修繕方法をご紹介します。

天井のクロスの交換(張り替え)が多くの場合おすすめです!

天井がクロス張りの素材である場合は、クロスそのものを張替えることによって、天井のシミを綺麗に消すことが出来るのでおすすめです。

ただし、張り替え作業は場所や範囲にもよりますが、簡単な作業ではなく、ある程度の技術を要するので、自分で出来そうにない場合には、信頼できるプロの業者さんに依頼するといいでしょう。

まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回のお役立ちコラムでは天井にできてしまったシミの原因や対処方法、放置してしまう事で起こりえるリスクについて解説致しました。

シミができてしまった場合、そのすべての原因が雨漏りだとは限らないことをご理解いただけたでしょうか?原因が雨漏りだった場合と、その他が原因となっている場合では対処方法がそれぞれ異なります。

いずれにしても天井のシミを見つけたら、放置せず、被害が大きくなる前に早急に調査・修繕を依頼することが肝心です。素早く補修することによって、結果として修理費用を抑え、修理期間も短期で済むことにつながるのです。

 

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