外壁塗装をする際は下地処理が重要!施工方法から役割に至るまで解説!

塗装

新築で家を購入したものの、気が付けば築10年という節目の中で、改めて家のあちらこちらをよーく観察してみると・・・。

塗装の経年劣化やひび割れなど、修繕が必要な個所が目立ち、そろそろ塗装工事が必要かも?

実際に多くの方が、このような理由から外壁塗装工事の検討をされます。

でも実際に業者さんや工務店に塗装工事を依頼するにあたって『施工価格』や、

『仕上がり』、『高品質な塗装工事とは?』といった様々な不安要素が付きまとうのではないでしょうか?

今回のお役立ちコラムでは、高品質な塗装工事の判断基準として、とっても重要な

項目の一つである『外壁塗装の下地処理』について解説していきます。

 

外壁塗装で下地処理が重要な理由とは?

外壁塗装は、経年劣化がある外壁や屋根に塗料を塗ればOK!というわけではありません。

外壁塗装における下地処理とは塗装する下地面の汚れをしっかりと落とし、劣化部分に処理を施して平滑に整える作業です。これによってようやく外壁や屋根に上塗りとなる塗料がしっかりと付着する事が可能な下地ができるという事になります。

ここの下地処理がしっかりと行われていないと、どんな高品質の塗料を外壁塗装に使用しても、外壁に対し塗料が本来の性能を発揮しきれません。

本来であれば10年~15年の耐用年数が約束されている塗料だとしても、塗装後にすぐに塗料が 剝がれてしまったり、早期劣化の原因の一つになってしまうのです。

高品質な塗装工事はこの下地処理で決まるといっても過言ではありません。

塗装工事においての下地処理は、塗装後の仕上がりや長持ちをさせるうえで非常に重要と言えるのです。次に下地処理の施工方法についてより詳しく解説していきます。

下地処理の施工方法について

下地処理にはいくつかの方法があります。

・高圧洗浄
・ケレン作業
・クラック補修
・セメント補修
・パテ埋め

これらの方法をさらに詳しく見ていきます。

高圧洗浄で外壁や屋根の汚れを落とす

下地処理をするにあたり、まず最初に行うのが高圧洗浄です。

屋根・外壁どちらも共通ですが、高圧洗浄機という加圧された高圧水をノズルから噴射させ衝撃を利用してチョーキングやカビなどの汚れ、古くなった塗膜を落としていきます。

洗浄が甘かった場合、汚れが付着したままになってしまい、塗料の密着性が悪くなるので、耐用年数まで持たずに塗料が剥がれ落ちてしまうケースがあります。

■注意点としまして…
・水圧が強い為、作業の際は周囲の物が破損しないよう注意しながら行う必要がある。   

・玄関灯や防犯カメラは避けて洗浄し、インターホンは事前にビニール等で養生し、浸水による破損に備える必要がある。                            

・ガラスが二重構造になっているペアガラスという窓タイプへは侵水しないよう避けて洗浄する。                                        

・高圧洗浄後は最低でも24時間以上、気候にもよりますがしっかりと乾燥させてから塗装しないと塗料の密着性が悪くなってしまう。

ケレン作業で下地と新しい塗膜の密着を良くする

ケレン作業とは、錆び落としや古い塗膜の除去を行う工程のことで、サンドペーパー・ディスクサンダー・マジックロン・ワイヤーブラシ・研磨スポンジを用いて作業を行います。

このケレン作業によって下地に細かい傷をつけることで、下地と新しい塗膜の密着がより良くなります。

塗装後の外観の仕上がりのキレイさや塗膜の耐久性が、ケレン作業を丁寧に行っているかどうかによって大きな差になるのです。

クラック(ヒビ割れ)補修

ヒビ割れた箇所をシーリング剤やパテで補強します。外壁や屋根などのヒビ割れ箇所にシーリング材を充填して埋めた後、ゴムベラで平らにしていきます。

このシーリング補修が不十分だと、水分が侵入してしまい雨漏りの原因になるだけでなく、
塗装の表面に水が溜まっていき、やがて破れてしまったりと施工後のトラブルの原因になってしまいます。

施工する箇所によって使用する道具はそれぞれですが、基本的にはシーリングガン・ゴムベラ・金べらを用いて作業していきます。

セメント補修

セメントやモルタル質の外壁でヒビ割れが見つかった場合には下地補修が必要になります。放置していると、雨や水が徐々に内部に侵食し、外壁が腐食していき、最終的にはヒビ割れの周囲からがどんどん崩れてしまいます。
このような状態では、上からどんなに高品質な塗料を塗布してもすぐに崩れてしまうので意味がありません。

劣化したセメント・モルタル質の補修では、まず劣化した箇所を砕いて落とし、その上から新たにセメントを打ってコテでならして補修します。
左官業のようですが、塗装前の下地を整える工程なので塗装業者によって行われます。

パテ埋め

タッカーという大型の工業用ホッチキスを使用し、軒天井に使用されるボード状の建材を固定していくのですが、その際数ミリ程度の小さな穴ができます。
あるいは釘を打ち付けた木材でも、釘の頭の部分に凸凹が生じます。

この凸凹を無視して塗装をしてしまう事で、ハケやローラーが上手く機能できず、色ムラができてしまうため、なるべく平らにしていく必要があります。
この凸凹部分に対しパテを使用し慣らすことで隙間を埋めたり平滑にすることが出来ます。

パテの性質上、使用時は粘土状ですが速乾性が高く乾燥後は非常に固くなるので、凸凹部分を慣らすにはまさにうってつけです。

下地処理を行わないと起こる現象について

ヒビ割れ

ヒビ割れを補修せずに塗装すると、いったんは塗料でヒビ割れが埋まったとしても、すぐに動いてヒビ割れが再発してしまいます。建物は常に動いているという特性上、そのヒビ割れから雨水の侵入を防ぐことが出来ず、室内に雨漏りを起こすといった最悪の事態を招く原因となってしまいます。

塗膜の剥離

塗装をする面の汚れを高圧洗浄、またはケレン作業にて除去しきれていないと、どんなに良い塗料で塗装したとしても、剝離が起きたり、膨れてしまったり等の原因となります。

また、素地に合った下塗り材の選定や、塗料メーカーが指定する乾燥時間を守らずに塗ってしまった場合や塗布量を守らず中塗り・上塗りをしてしまうと同じ不具合を発生させる原因になってしまう事もあります。

塗膜の膨れ

塗装の膨れの原因は様々ですが、外壁に塗布した塗料の透湿性が弱いと外壁内に入った湿気や水分が急激に温度が上がった時に水蒸気となり、塗膜を押し上げることで膨れを起こす原因となります。

塗装後、外壁に泡のような膨らみが現れることがありますが、これは塗装前の下地処理が不十分であった場合がほとんどです。高圧洗浄やケレン掃除をしっかりしなかった事で壁に汚れが残り、塗料の塗装後に凹凸ができてしまうのです。

また、外構や基礎等の地面から湿気を吸い上げてしまうコンクリートなどの素地に関しては、専用の下塗り材や上塗り材の選定を誤ると同様の不具合が発生します。

サビの再発

サビとはいわゆる金属の腐食です。多くの原因は塗料自体の防水効果が失われてしまい、水分が金属と密着し酸化する事で起こります。

サビの再発はケレン作業が不十分であったり、防サビ材がしっかりと塗布されていない場合に発生する可能性が高まります。

まとめ

いかがでしょうか?外壁塗装後はその仕上がりや外観だけで満足してしまいがちですが、塗料の性能を最大限まで活かし長く持たせたり、施工後の不具合を回避するには、この下地処理が超重要なんです。『高品質な塗装工事』はこの下地処理で決まるといっても過言ではありません。しかし、いくら下地処理の大切さをこちらが理解できたとしても、下地処理をしっかりと行ってくれるか否かは、あくまでも施工をする側の業者さんです。外壁塗装を業者さんに依頼する際は本当に大切なこの下地処理をしっかりと行ってくれるかどうか?ということを一つの判断基準として業者さんを選びましょう。

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